プライシングの適正化
プロレド・パートナーズはコンサルティングファームの新しい形を常に模索し、クライアントにとって最も成果につながる、企業価値を向上させるサービスを追求し続け、完全成果報酬でコンサルティングを手掛ける国内唯一の経営コンサルティングファームです。
企業概要
クライアント業種 | サービス業(ホテル) |
---|---|
企業規模(売上高) | 非公開(数十施設) |
課題
宿泊料金を「ガイドライン」に基づき、シーズン区分により決定していた。
部門別の収益配賦や原価分析の見直し等の経営改善の検討を進めるとともに、状況に応じて価格変更を柔軟かつ機動的に実施し、足元の収益を向上させることを目的として、レベニューマネジメント(価格の最適化)の試行導入を検討開始した。
- 収益改善を推進するに当たり、2つの課題があった
施設・プランごとのコスト構造を把握できていないため、適正価格の基準を掴めていない - 宿泊情報・カード情報・外部マーケット情報等と連動させた、深い分析ができていない
アプローチの全体像
プロジェクトは、レベニューマネジメントのスキーム構築から、現場への導入・展開まで一気通貫して行った。そのために、スキームは現場に定着するように徹底的にマニュアル化・現場支援を行った。また、プロジェクト後にクライアントが自社運用ができるように、分析も汎用性の高いものとした。
プロジェクトは次の3フェーズに分けて実施した
①レベニューマネジメントスキーム構築フェーズ(約4か月)
➁トライアル準備フェーズ(約9か月)
➂展開準備フェーズ(約2か月)
支援内容詳細
①レベニューマネジメントスキーム構築フェーズ
位置付け
既に保有している情報を活用したレベニューマネジメントのスキーム構築と、レベニューマネジメントのスキームのトライアル運用に向けた各種準備を実施する段階
実施内容
レベニューマネジメント運用スキーム構築に向けてプロジェクトを開始し、9のタスクを実施
レベニューマネジメント導入に向けた準備
-
- 保有データ項目の定義情報整備
- データ取得方針策定
- データ取得
- データ分析
レベニューマネジメント運用スキーム構築
-
- 運用に向けたポリシー策定
- 価格適正化スキーム
- 体制の整備
- モニタリングスキーム整備
- 需要予測
結果
レベニューマネジメント運用に必要な具体的な運用ポリシー、並びにトライアル対象施設でのトライアル運用に向けた各種方針・運用ルールを策定した
➁トライアル実施フェーズ
位置付け
トライアル対象施設でのオンライン側のみトライアル運用並びに、効果検証の実施とRMスキームのトライアル運用を通じて得られた課題への対応を行う
実施内容
トライアル対象施設への現場インストールを行い、レベニューマネジメント運用の定着に関する検証・改善活動を実施した後、定量的な効果検証を実施した
施設担当者が行ったレベニューマネジメントに対して毎日弊社からフィードバックを実施
結果
–レベニューマネジメントスキームの運用検証
コロナ禍の影響に伴う運用の変更により、価格変更実施時に目標工数を超過する日付も見られたが、全体を通して目標工数内で実施できた結果を以て、現実的に運用できたと判断
–レベニューマネジメントスキームの効果検証
プロレドが整備した効果検証ツールによって定量的な効果検証ができることを確認
また、業績KPIの観点では稼働率・RevPAR(客室単価)の向上に一定の効果があることが実証
➂展開準備フェーズ
位置付け
オンライン側でのレベニューマネジメントの他施設への展開の準備段階
実施内容
他施設への展開に向けたマニュアル等の更新、RM運用に関する引継ぎ、展開手順に関するプロレドからクライアント様本部への引継ぎの大きく3点を推進
結果
展開に必要な各種マニュアル(全施設分作成)等の整備、並びに各施設の運用に必要なサポート業務をクライアント様への引継ぎが完了
成果
・全宿泊施設に展開した場合、年間数百万円の売上増加見込み
・適切なタイミングでの値上げにより、稼働率減少させることなく宿泊価格の上昇を実現