複合機・コピー機費のコスト削減

企業で利用される複合機・コピー機は、印刷・スキャン・FAXなど多機能化が進み、契約や運用も複雑です。一方で機種や台数の最適配置、カウンター料金の見直しなど、コスト最適化の余地は大きい領域です。プロレド・パートナーズでは、複合機・コピー機等の間接費削減コンサルティングサービスを提供しております。複合機・コピー機の業界構造やコスト構造の紹介とともに削減手法の一部をご紹介します。

業界・コスト構造

コスト削減を実現するためには、業界構造やコストの内訳を把握することが大切です。以下では、複合機・コピー機の業界構造・コスト構造について解説していきます。

(1)複合機・コピー機の業界構造

複合機・コピー機は印刷・スキャン・FAX・クラウド連携など多機能化が進み、企業の印刷環境も大きく変化しています。テレワークやオフィスの集約により印刷需要が減少し、必要最小限の配置やコスト見直しが重要となっています。業界全体でも市場縮小を背景に、販売網や保守体制の再編、サービス提供の見直しが進んでおり、契約条件や運用全体を再評価することがコスト最適化につながります。単なる機器導入ではなく、印刷ルールや文書管理を含めた総合的な最適化が求められています。

(2)複合機・コピー機のコスト構造

次に、複合機・コピー機のコスト構造についてご説明します。複合機・コピー機の利用料金は大きく以下の2つで構成されており、基本的には保守料金の契約(保守契約)と、本体料金の契約(リース、購入契約等)は別々に締結します。ただし、一部の契約においては両契約を1つの契約で結ぶこともあります。

<複合機・コピー機のコスト構造>

料金種別項目内容
保守料金印刷枚数に応じて発生する料金
(印刷枚数×カウンター料金)
一般的にカウンター料金とよばれ、月次で集計して請求される。主に以下の費用が含まれる。
①複合機のメンテナンス・故障対応等の保守費用
②消耗品費用
 (インクトナー・感光体ドラム等。用紙は含まれない)
サービスオプション料金
(時間外保守、IC認証利用等)
カウンター料金とは別に、月額の定額費用となることが一般的
本体料金複合機本体を利用するために
支払う料金
方法としては以下の3パターンがある
①買取:購入時に一括して支払う
②リース:契約年数に応じて毎月リース料金を支払う
③レンタル:契約年数に応じて毎月レンタル料金を支払う
 (保守料金と組み合わせた複合契約となる場合もある)

保守契約においては上記のように、一般的にカウンター契約と呼ばれ、印刷枚数×カウンター料金で請求されるものだけではなく、消耗品の購入時や保守サービスの利用時に都度料金が発生するキット契約・スポット契約と呼ばれるものも存在しています。

また、近年では出力環境の可視化と最適配置を目的として、複合機・コピー機の設置・管理・保守・消耗品の供給などを一括で請け負い、保守料金と本体料金をまとめてカウンター料金として請求する複合契約(MPS・MDSなど)も存在しています。

(3)見直しのポイント

プロレドでは、複合機・コピー機に関するコストを対象に、全社的な利用状況の可視化や印刷実態の分析を通じて、既存のサプライヤー・契約条件の下でも運用見直しや単価交渉によるコスト最適化を支援しています。加えて、複数拠点の契約集約や機種・台数の最適配置、さらにはサプライヤー変更を含む戦略的な調達見直しを組み合わせることで、より大きなスケールメリットの創出も可能です。運用改善と調達改革の両面からアプローチすることで、無駄のない出力環境の構築と費用対効果の最大化を実現します。

プロジェクトアプローチ

プロレド・パートナーズはコスト削減に強みを持つコンサルティングファームです。ここでは、プロレドが手掛ける複合機・コピー機コスト適正化の特徴を紹介します。下記4つのステップでプロジェクトを進行します。

アプローチは、①バックコンサル手法と、②プロレドが前面に立って協議を行う手法の2パターンがございます。②の手法では、1番目と4番目のステップにてご協力いただくのみで、クライアントの負担が最小限となるよう進めていきます。現状把握から契約締結まで、プロレドの専門コンサルタントが一貫してコスト削減に関わる業務を遂行します。

(1)現状把握・データ分析

コスト見直しプロジェクトでは、企業が導入する複合機・コピー機の契約情報や運用実態、印刷ボリュームの構成を多角的に分析しております。
プロレドの複合機・コピー機専門チームは、業種や拠点規模、契約スキームに応じた運用の特徴を踏まえ、全体的な印刷環境の最適化余地だけでなく、1台ごとの稼働状況やコスト効率にまで踏み込んだ詳細分析を行います。これにより、表面的なコスト削減にとどまらず、機器ごとの過剰・過少利用や配置の不均衡といった見落とされがちな改善ポイントを的確に抽出します。

(2)削減アプローチ策定

プロレドの複合機・コピー機領域を専門とするチームは、複合機・コピー機の契約スキームや運用実態に精通しており、印刷ルールや配置の最適化、カウンター単価の妥当性検証といった観点から削減の可能性を多角的に検討します。
また、業種・規模・エリアを問わず蓄積された契約実績と相場データを基に、サプライヤー変更に依存せずとも、既存サプライヤーとの交渉を通じたコスト適正化の実現も視野に入れたアプローチを設計します。短期的な削減にとどまらず、中長期で持続可能な運用改善まで見据えたご支援を行います。

(3)価格適正化

プロレドは、複合機・コピー機領域における間接費コスト最適化のプロジェクトで豊富な実績を有しており、さまざまな業種・業態・企業規模のクライアントに対して価格適正化支援を行っております。過去のプロジェクトで蓄積した契約データや単価相場、印刷傾向の分析ノウハウに基づき、利用実態に対する適正価格を客観的に診断し、削減ポテンシャルを明確化します。
また、交渉経験も豊富で、各サプライヤーの価格体系や提案傾向、交渉時の特徴に関する知見を活かし、個別事情に応じた現実的かつ実効性の高い価格交渉を推進します。

(4)新体制策定

コスト見直しにおけるクライアントの業務負荷の最小化に努めております。サプライヤーへのコスト見直し依頼や価格協議等の業務以外の工数を、専門チームへアウトソーシングすることで担当者の業務負荷の軽減が可能となります。バックコンサルの場合でも、クライアントが安心して協議を行えるよう徹底してサポートします。事前の情報収集や進め方の相談等で一定の時間をいただきますが、自社で進めるよりも遥かに工数を軽減できた上で、コスト削減メリットを享受いただけます。

コスト削減事例

(1)鉄道会社のコスト削減事例

クライアント業種運輸・通信業
企業規模(売上高)1,000億円以上
対象複合機・コピー機コスト
クライアントが
直面していた課題
グループ会社(30~40社)ごとに契約が存在しており、サプライヤーや契約条件も無数に存在していた
プロレドによる
課題解決アプローチ
違約金(リース残債の支払等)が発生しない機器を入替対象とし、1社への集約を実施 非入替対象機器は数年後の入札にて、別サプライヤーを採用することで2社体制を構築予定(リスク分散)
実施後の効果グループ会社ごとに異なっていたサプライヤー、契約内容の統一を行い、年間支出を約▲48%削減。採用サプライヤーの機器については、非入替対象の機器も年間支出を▲約38%削減

参考

近年、オフィスの縮小・ペーパーレス化・テレワークの定着といった働き方の変化に伴い、複合機の利用環境や印刷ニーズが大きく変化しています。それに呼応するかたちで、複合機業界ではベンダー間の提携や販売網の再編、保守体制の統合など、供給側でも再構築の動きが進んでいます。

こうしたトレンドは、複合機の契約条件や料金体系が見直されるタイミングにもなっており、契約の最適化や運用の見直しに着手する絶好の機会といえます。プロレドでは、業界動向や市場変化も踏まえた上で、将来を見据えたコスト構造の見直しを支援しています。

コストマネジメントのお悩みを解決したい方へ

プロレド・パートナーズでは、コストマネジメントのコンサルティングを承ります。 自社の現状把握や、実行支援をご検討される際にはお気軽にご相談ください。

 
TOP