「5S」の重要性はわかるものの、実際にどのように推進していけば良いのかわからないとお悩みの企業様は多いのではないでしょうか。または「5Sを推進してみたものの想定した成果が出なかった」というケースもあるでしょう。5Sを推進するには、現場の理解と浸透させるための仕組み化が重要です。
本記事では、具体的な5Sの進め方を説明しています。業務改善の担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
SCM/3PL/物流のお悩みを解決したい方へ

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5Sの進め方

5Sは整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)の順番で進められます。
それぞれのSの徹底の方法を、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
整理
まずは、5Sの起点となる整理から取り組みます。整理は、必要なものと不要なものを仕分けして、不要なものを捨てることです。
整理を進めるためには、まず業務に不要なものをピックアップする必要があります。ここで重要となるのが、不要なものの基準です。毎日利用するものは間違いなく必要と言い切れますが、月に1回、年に1回利用するものは必要と言い切れるでしょうか?迷ったら不要と判断するくらいの心づもりが成功の秘訣です。
また、いらない物の選別には、ラベル貼りが効果的です。ラベルには、品名と数量、使用頻度や処分予定の期限、担当者の名前を記載しておくと、後々見たときに分かりやすく、捨てる優先順位まで定めることができます。
整頓
整頓とは、必要なものが誰でもすぐにわかる状態にすることです。見栄え良く整頓することと勘違いしてしまいがちですが、整頓の本来の目的は必要な物を効率的に使えるようにするためのものです。
うまく整頓するために、次の3点に留意しましょう。
- 定位置を決める
- 設置する適正量を決める
- 標記によって、ひと目でわかるようにする
人に聞かなくとも実際に現地で見れば誰でもすぐに分かるようにしておくことが、整頓のポイントです。うまくできれば、どこにあるかわからないため人に聞くという、無駄な工数を削減できます。
清掃
整理と整頓を維持するためには、こまめな清掃が必要です。清掃が行き届いていないとだらしなさがまん延してしまい、整理整頓を徹底する前の状態に戻ってしまいます。
5Sの清掃で気を付けたいポイントは、キレイな状態をずっと維持し続けることです。維持するための仕組み作りやルールの制定に注力しましょう。
清潔
きれいさの基準は人それぞれです。一般的な清潔を維持するためには携わる人達の認識を統一する必要があります。どのくらいまで綺麗にするのか、具体的な基準を決めると良いでしょう。具体性があるとより明瞭です。
具体的なルールが決まったら最後は、チェックシートを活用して基準を可視化します。
躾(しつけ)
しつけというと、上から目線な印象を受けますが、5Sにおけるしつけの基本的な考え方は躾(しつけ)以外の4Sを現場に浸透させることを指します。
4Sの実現と維持には、勝手に回りだすような仕組み化が必要です。4Sに関連する作業は、実際の業務とは直接的な関係を感じるケースが少ないため、きれい好きではない人は面倒に感じてしまい、忙しくなると後回しになりがちです。
しっかりルールを決めて、業務の流れの中に4Sを組み込むようにすると、日々の業務の一環として自然と流れていくようになります。しっかりとした仕組み化は、4Sを継続するためには欠かせません。
仕組みの見直しも定期的に行うことで、より効率のよい5Sとなります。
整頓の基本:3定(定位・定品・定量)管理とは

3定とは整頓の基本と言える整頓の考え方で、定位・定品・定量のことをいいます。
定位とは物を置く場所を決めること、定品は置くものを定めること、定量は置く量を決めることを指します。
3定を守ることによって、誰でもどこに物があるのか直ぐにわかるようになり、その都度探して回るような非効率な動きは少なくなります。5Sの実現には欠かせない考え方の一つです。
3定の完成は、誰が見ても在庫の状況がひと目でわかる状態です。そのための全体共有はこまめに行いましょう。情報を共有されない人がいたり、情報の更新がされなかったりすると、業務ミスに繋がりかねません。
つねに3定が徹底されている状態を維持するように心がけましょう。
物流倉庫で「5S」を行うポイント

物流倉庫でおこなう5Sは、基本的に製造業の5Sと同じですが、具体的に表すと次の内容になります。
整理 | ・不動在庫の速やかな処理 ・整理の対象となる不要な物の定義 |
整頓 | ・マテハン類など商品以外の置き場を決めておく |
清掃 | ・物流センターの清掃 |
清潔 | ・労働意欲の低下を防ぐために、センター内を常に綺麗にしておく |
躾(しつけ) | ・5S活動の周知と整理整頓や清掃のルール決め、仕組み化する |
まとめ
5Sは一見当たり前で簡単なことのように感じますが、いざ実践するとなると、思うように定着せず、効果が現れないことがよくあります。
まずは、職場の5Sに対する理解をすすめ、時間をかけて定着を目指しましょう。
物の置き場所をしっかりきめて、いつもの場所戻すルールを徹底し、業務の流れの中に組み込むことが仕組み化に向けての第一歩です。 プロレドパートナーズは、これまで積み重ねてきた経験とノウハウによるコスト削減を企業へ提案しています。製造業や物流業界の実績も多くありますので、物流の業務改善を推進したい事業者様はぜひ、一度ご相談ください。
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